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【私の失敗談】全中をかけた試合のアドバイス

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みなさんこんにちは、清明学園中の高橋です。 

今回は、三重県での講習会で盛り上がったベンチワークについてご紹介します。

皆さんは、「60秒間」のベンチワークの時間をどのように活用されていますか??

先日、三重県教育委員会が主催する部活動講習会の講師として呼んでいただきました。
 
そのなかで質問を事前に頂いたのですが、何名かの先生から試合のチェンジサイズで、どのようにアドバイスをしたら分からないという質問がありました。


●生徒目線

会場には、昨年、高校選抜優勝をした三重高校の玉川先生や今年の選抜に東海地区代表として出場をする近大高専の齋藤先生などにも話をしてもらい、とても盛り上がりました。

私は、以前、「熱中ソフトテニス部」で紹介された上宮中高の小牧先生のアドバイスを受講者の方々に紹介しました。それは、生徒目線にたったアドバイスです。
 
例えば具体的に言うと、前衛にアドバイスをする時に、追いかけるボールをクロス展開でクロスのシュートを追いかけさせたいときには、彼らの目線にたって「右下」。後衛前のロブを叩かせたいときには「右上」と表現するというものでした。

この記事を読んで、なるほど!!と思いました。短い時間で生徒が分かりやすく伝える。まさにプレイヤーズ・ファーストです。この記事を読んでからは、今まで以上に生徒にわかりやすくシンプルに伝えることを心がけています。
 

●私の失敗談。全中をかけた試合で・・・

最後に私のベンチワークの失敗談を紹介したいと思います。

6年前、全中個人出場をかけた決定戦で負けました。気持ちを立て直し敗者戦に回ることになりました。対戦相手は名門横芝中でした。G3-2リードの60秒。戦術の話であったのか、なに話をしたのかを覚えていませんが、「このように取りに行こう」という話の内容であったと思います。
 
しかし、追いつかれて敗戦。全国にたどり着くことはできませんでした。

それを観戦していた前年度、全国中学校大会個人優勝の顧問である千葉の中坂先生に、すぐにアドバイスを受けに行きました。
 
『 全国をかけた大一番。子どもたちはG3-2の時点で守りに入ってしまう。先生は、そこを考えてアドバイスをしたの?6G目、完全に選手が守りに入っていた。一本目のレシーブでそれがわかった。 』
 
 というものでした。

私を信頼して清明学園の進学を決めた初めてのジュニア選手でした。ジュニアがそのまま入学して集まる学校でなく、わざわざメンバーが集まるかわからない清明学園を選んでくれたことを考えると、悔しくて申し訳なくて・・・・。

生徒の心理状況を踏まえてのアドバイスをしなかった自分の未熟さで生徒に申し訳ない気持ち・後悔の念・ふがいなさ。

はじめて生徒の前で号泣したことを覚えています。今でもその卒業生に会うと、あの時代に戻ります。こころのなかでは、「 先生が未熟なためにごめんな・・・」
もっと自分自身が勉強しなくては・・・と思い立たせてくれた敗戦でした。

指導者のアドバイスで成功することもあれば失敗することもあります。

常に生徒のことを考えて、試合の流れを読み、相手のくせ・相手の配球、自分たちができていること・できていないことなど、いろいろなことを考えて生徒とともに戦うことが一番だと思います。それを押しつけることはよくないし、何よりも選手自分自身で壁を乗り越えるようなことを伝えていければベストなのではないでしょうか。

 それこそ、プレイヤーズ・ファーストの精神だと思います。

次回も、同じくベンチワークについての紹介パート2です。
2つ成功したベンチワークを紹介したいと思います。

また次回お会いしましょう!



清明学園・高橋先生に関する記事>

●ソフオン編集長が高橋茂先生の指導方法の根幹に迫る!(インタビュー記事)


[ 高橋 茂 監督 プロフィール ] 
 清明学園中学校 ソフトテニス部顧問 
 全日本アンダー17男子コーチ 

[ 清明学園中学 近年の戦績 ]
 (平成26年度) 全国中学校大会 男子個人戦優勝、男子団体戦出場 
 関東中学校大会 男子個人戦優勝・ベスト16、男子団体戦優勝 
 第2回国際ジュニア大会 男子シングルス優勝 
 過去5年間では全国出場3回、都道府県対抗10年連続出場、東京都大会・個人の優勝は10回以上 

 
 
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