全中で勝つために取り組んだ”戦術”
結果として、全中では一度も勝つことはできず、敗退しましたが、参考になればと思います。
●すべてのレシーブゲームで・・・
いろいろなことに的を絞って取り組んだのですが、1つのことを紹介します。
( またの機会に2つ目を紹介します )
それは・・・・
すべてのレシーブゲームでアタックから入ることです。
それがファーストであろうがセカンドであろうが・・・です。理由は簡単です。
エース後衛の生徒は、試合でビビりまくります。
昨年の東京都男子は、彼の一学年下( 現中学3年生 )に3組もの強豪ペアーがいました。
彼らに勝たないと全国どころか関東にも挑戦することができません。
昨年の東京都男子は、彼の一学年下( 現中学3年生 )に3組もの強豪ペアーがいました。
彼らに勝たないと全国どころか関東にも挑戦することができません。
その彼は都道府県ではその3組に勝つことができずに、都道府県団体戦には出場することができませんでした。控えとしてサポートに回りました。とても悔しい思いをしたでしょう。その後、目の色を変えて努力をしていましたが、努力をすればするほど、さらに思いは強くなりました。そうするとさらに緊張してしまう。力が出せない。
悪循環にはまっていました。
春先から、その彼とどのように夏を戦うかという話し合いの下、このれレシーブアタックから勝負をするという結論に到達しました。そこでミスをしても点をとられてもよいのです。
●自分自身の心と向き合うための作戦
●自分自身の心と向き合うための作戦
なぜなら彼は勝負が怖くて、腰が引けるので、『 今から私は、相手と勝負をします! 』という自分自身の弱い心と向きあう意味でのレシーブアタックをするのです。
先制攻撃ですが、得点をとらなくてもOKでした。得点をとれればラッキーなくらいです。
ライバル校の先生には、
『 彼は本番に弱い・・・。勝負がかかったら逃げてくれる。 』と言われていたのも知っています。
彼とは絶対に覆そうなと何度話したかわかりません。しつこく何度も何度も夜の狭い体育館で打ち込みました。
彼とは絶対に覆そうなと何度話したかわかりません。しつこく何度も何度も夜の狭い体育館で打ち込みました。
私はずっと見守りました。
その課題に対して彼は楽しんで取り組んでいたように思います。
そうです。未来の生まれ変わった自分を想像できたからでしょう。
●本当の意味で心が変わった
しかし、得点をとれなかったことが多かったので彼自身の判断で6月ごろにレシーブアタックをしないようになりました。私はとくに指導せず我慢をして見守りました。
それでも勝てない・・・。苦しかったでしょう。
ここだというタイミングで彼に
『 自分のテニス人生をかけて、自分で勝負するのだから、どのように戦うかは自分で選択しない。ただ先生は、このアタックから入る方法が先生は君にとってベターだと思う。どうだ? 』
そこで彼は初めて、本当の意味で、このアタックで勝負をしようと感じたようです。そこからはひるむことなくアタックを打ち続けました。
最後の夏、負けたら終わりの都大会がはじまりました。彼は、ゲームの1ポイント目にアタックを打ちまくりました。何試合か行うと、相手監督も相手選手もみんなわかっています。でも打ち続けました。そこで勝負をする。相手から逃げない。弱い自分と向き合う。という決断ができたと思います。
その結果、これまでずっと負けていた選手を倒して東京チャンピオンになりました。
そして関東でも勝ち上がり全国へと進むことができました。
そして関東でも勝ち上がり全国へと進むことができました。
私自身も大きなことを彼から学びました。
迷いがなくなり・決断ができれば、一つの壁を乗り越えることができることを彼から学びました。選手個々によって、コートで戦う上でテーマというものはとても大切だと感じました。
先生方は、どのようなテーマで取り組まれていますか?
次回は、現在、クラブの活動時間に対して問題になっている顧問への負担について自分の考えを述べさせてもらいます。
【編集部より】※高橋先生へのお手紙、ご質問、レター等は、都道府県・ニックネームを添えて、
sofuonhenshubu@gmail.com
までお寄せください!
(ご質問・ニックネームおよび先生からの回答はメルマガ上で紹介させていただく場合もございます)