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いつも本番を意識させる心得

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部活運営のヒント 読者のみなさま


こんにちは、清明学園中学の高橋です。



    いつも本番を意識させる

 善く戦う者は、其の勢は険にして、其の節は短なり

 先日、戦いの道理を説く孫子の兵法を明治大学の齋藤教授が解説をしていた雑誌を読みました。
 斎藤教授によると、この孫子の言葉を以下のように解説されていました。
 「 この言葉は、戦争以外でも多くのことに当てはまります。・・・
いずれも付け焼刃は通用しません。自分を磨いてきた成果がそこで試され、
評価されるのです。・・・・
勉強でもスポーツの試合やピアノの発表会でも、練習はちゃんとできるのになぜか本番に実力が発揮できないという人がいますが、そういう人はたいてい、頭から本番という意識が抜け落ちて、練習のための練習になってしまっているのです。 」
 この文章を読んでいて、とても考えさせられました。

 全日本都道府県対抗戦に向けた東京選抜男子チームは、たくさんの遠征によって、力をつけてきました。強豪高校生にも相手をしてもらいました。ありがとうございました。
しかし、遠征で行く先行く先で
「 みんな、高校生相手に緊張していますね 」 
「 いえ、いつもこのような感じです。クールな東京選抜なのです。」と伝えました。

 どこの遠征にいっても他県のチームは、ガンガン勢いよくやってきます。
彼らには
「 おそらく本番の大会当日になれば、皆が目標に向かって盛り上がっていくことは想像できるが、、、、もう少し元気よくやろう。優勝を目指して本番同様、二人でそしてチームで盛り上げていこう。先生自身が、後ろで声を出して盛り上げて行うチームでは、頂点は見えないと思うよ。 」
何度も彼らには促してきましたが、その部分は少ししかあがってきませんでした。私の指導力不足でした。
 生徒・保護者を集めても
「 彼らは大人しいです。しかし、本番はガンガンいってくれることでしょう。 」と言うようなことも伝えました。

 そして迎えた本番です。試合の合間に熱心な若手のコーチのお蔭で円陣を組んだりして全員の一体感は素晴らしかったです。私の予想通りでした。
 ガッツポーズもしたことがないようなチーム一番のクールボーイが過去一度マッチをとられて敗戦しかけた強豪チームとの対戦で、何度もベンチで立ち上がってガッツポーズをして、なんとイエローカードをもらいました。( 対戦相手チームには対戦後に謝罪をしました。熱くなったとはいえ、申し訳ありませんでした )
 彼が、そこまで熱くなっていることに驚きました。
 
 
 ただやはり、日本一になれずに自分自身でいろいろな角度からなぜ勝てなかったのかを考えた時に、もっともっと本番のような同じ気持ちを3か月間、つくることができればと反省しました。

 過去の話です。ワールドカップサッカーでベスト16に進出した元日本代表の岡田監督が協会に提出したレポートで
「 ワールドカップの予選・本選のようなすさまじい気迫・意識で普段のJリーグを戦い抜いてくれれば、もっとレベルアップする 」というような一文があったと言います。
 
 指導者として考えさせられます。



【編集部より】 
※このたびは編集部の都合により配信が遅れたことをお詫び申し上げます※
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●参考情報:

清明学園・高橋先生に関する記事:

 ●ソフオン編集長が高橋茂先生の指導方法の根幹に迫るインタビュー

[ 高橋 茂 監督 プロフィール ] 
 清明学園中学校 ソフトテニス部顧問 
 全日本アンダー17男子コーチ 

[ 清明学園中学 近年の戦績 ]
 (平成26年度) 全国中学校大会 男子個人戦優勝、男子団体戦出場 
 関東中学校大会 男子個人戦優勝・ベスト16、男子団体戦優勝 
 第2回国際ジュニア大会 男子シングルス優勝 
 過去5年間では全国出場3回、都道府県対抗10年連続出場、東京都大会・個人の優勝は10回以上 
 
 
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