#【NTT堀より】 ”勝つ力を持ったチーム”と”勝つにふさわしいチーム”その②
今回はまたまた天皇杯の話になりますが、ご存知のように、今年の前橋の全日本選手権は3日間とも大雨、順延した4日目は台風の影響で朝まで暴風警報が出ているなかでの開催となりました。運営も大変な御苦労だったと思います。大会のあり方についてはまたいつか述べるとして、選手・チーム側も近年稀にみる過酷な戦い、ストレスの溜まる戦いだったと思います。
天皇杯ベスト8の顔ぶれを見てみますと、「天候を言い訳にしなかったペア」が勝ち残ったように思います。
見ている側は、「雨だったからあのペアが勝ち上がった」「雨じゃなければあのペアが勝ってた」というのがあると思います。出場選手側も「雨か・・・」「雨じゃなければ勝てたのに」という思いがあるのは間違いありません。
ですが、私はそのような意見には少し否定的で、ハッキリ言って、大雨だろうと強風だろうと晴れだろうと、ベスト8の面々はほぼ変わらなかっただろうとみています。
上宮高校の小牧監督は「ウチは雨は慣れっこ、あまり関係ない」と仰っていましたし、昨年優勝の船水颯人選手(早稲田大)ペアの試合運びを見ていると雨中の戦略をしっかり持って戦っていました。
我々NTT西日本も雨を想定してしっかりと練習・準備が出来ていました。
ですが前橋は1週間雨でしたので、選手の気持ちも萎えた所がなかった、と言えば嘘になります。やはり、ここまで雨が続くと気持ちも晴れない所が必ず出てくるものです。
そんな最中のミーティングで、こんな話をしました。
「過程・プロセスを1番大切にやってきた。春からの皆の取り組みは本当に胸を張って良いと思う。誇りを持って良い。だけど勝負は一瞬。負けたらこれまでの一切のものが虚しくなってしまう。特に今回は雨だから、“天候が・・・”と思ってしまうと、他のチームと気持ちの面でタイ、もしくはマイナスになってしまうぞ!せっかく良いプロセスで前橋に入ったのだから、精神的にも優位に立とう!雨の中でもしっかり練習出来た。何が起こっても自分たちのテニスが出来る!」
またソフトテニスは“ジャイアントキリング(番狂わせ)”が多いスポーツですので、昨年から、
「日々の練習の中から初球(乱打の1本目、ボレーボレーの1本目、ショート乱打の1本目)からMAXで打てるように心掛けよう。“徐々に上げていく”というのはソフトテニスの競技特性上危ないから、その意識は捨て、日々の練習から癖をつけるようにしよう!」というのをテーマのひとつで取り組んできましたので、それも相まって各大会(特に天皇杯)でいかなるコンディションの中でも良い戦いが出来たんだろうと思います。
「日々の練習の中から初球(乱打の1本目、ボレーボレーの1本目、ショート乱打の1本目)からMAXで打てるように心掛けよう。“徐々に上げていく”というのはソフトテニスの競技特性上危ないから、その意識は捨て、日々の練習から癖をつけるようにしよう!」というのをテーマのひとつで取り組んできましたので、それも相まって各大会(特に天皇杯)でいかなるコンディションの中でも良い戦いが出来たんだろうと思います。
実際に他チームで上位で当たるだろうとマークしていた、注意していたペアが何ペアもいました。しかしながら予想に反して早期敗退してしまったペアのプレーを見ていたら、時に苦笑いを浮かべながらプレーしていました。それを見たときに「あ~、良い準備が出来ていないんだろうな。力があるのにもったいないな」と思わざるを得ませんでした。
その差は何なのでしょうか。
練習ではごまかしがききますが、本番はごまかしがききません。いかに練習を本番に近づけ、ごまかさずに、自分に嘘をつかずに取り組めるか。
これが“勝つにふさわしいチーム”になるための理由の一端であると思います。
それではまた次回にお会いしましょう!
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