夢を与えた優勝 ~勝利の女神は細部に宿る~
「部活運営のヒント」メルマガの読者のみなさま
こんにちは
NTT西日本広島ソフトテニスクラブの堀です。
国体第2位という結果は素晴らしいことなのですが、「すべて優勝し歴史を変える!」とシーズン当初から取り組んできましたので、やはり全員ショックが大きかったのが正直なところです。
また、地元の岩手県の戦いも心を揺さぶられました。成年男女の試合しか見られませんでしたが、とてつもないプレッシャーの中、それを力に変え溌剌とプレーする選手、震えながらレシーブする選手、見ていてとてもドキドキしました。重圧の中入賞された岩手県も素晴らしいチームでした。
広島県のように実業団が盛んな県もあれば、中高盛んな県で強豪県もあります。その県に対して、地元の選手をコツコツと強化し挑んでいくのですから、勢いだけで優勝しちゃいました!はあり得ないと思います。相当な努力と、周囲のサポートがあったのだろうと思います。
NTT西日本広島ソフトテニスクラブの堀です。
前回の記事でもフットワーク上達のためのアップ・トレーニングの重要性を説きましたが、NTT監修のコンテンツ(JASP)の中にも様々なトレーニングを紹介しています。是非ご覧になってください。
心に留めておいて頂きたいことは、「大事なことはたいてい面倒くさい。だが、人が進んでやらないことや面倒くさいことをやらなければ上達は出来ない」ということです。
○夢を与えた北海道の優勝
さて、いわて国体より帰ってきました。
プレーする選手がもちろん主役なのですが、大会開催にあたり、裏方さん(運営の皆様)の力がなければ素晴らしい大会にはなりません。
岩手の皆様はとても温かく、選手はとても良い環境の中でプレーすることが出来たと思います。私としても昨年実業団で優勝し、チーム全員で被災地を訪れたこともあり、思い入れの強い地でしたので、何とか優勝したかったのですが、あと1歩及ばず、第2位という結果でした。
国体第2位という結果は素晴らしいことなのですが、「すべて優勝し歴史を変える!」とシーズン当初から取り組んできましたので、やはり全員ショックが大きかったのが正直なところです。
ですが、優勝した北海道チームには素直に賛辞を贈らなければいけません。北海道は国体71年の歴史の中で今回初優勝。北海道ソフトテニスの歴史を大きく動かしました。
我々広島県もとても良い雰囲気・勢いがあったと思うのですが、北海道チームの成年男女・少年男女一丸となっての雰囲気・勢い・応援は敵ながら素晴らしかったです。
かつて北の雄として有名選手に挑み、全日本でも上位で活躍された川島・三浦両成年監督のイズムが選手に浸透し、それをバックアップするスタッフ陣とが一枚岩となった結果であると思います。
また、地元の岩手県の戦いも心を揺さぶられました。成年男女の試合しか見られませんでしたが、とてつもないプレッシャーの中、それを力に変え溌剌とプレーする選手、震えながらレシーブする選手、見ていてとてもドキドキしました。重圧の中入賞された岩手県も素晴らしいチームでした。
北海道も岩手県も特筆すべきは地元の選手で構成されていたという点です。
(※私の情報が間違っていればスミマセン)
広島県のように実業団が盛んな県もあれば、中高盛んな県で強豪県もあります。その県に対して、地元の選手をコツコツと強化し挑んでいくのですから、勢いだけで優勝しちゃいました!はあり得ないと思います。相当な努力と、周囲のサポートがあったのだろうと思います。
負けた後に長野県の選手と話をしたのですが、「北海道の優勝で、ある意味勇気をもらいました。長野とか、実業団が無い県でも頑張れば優勝できるかもしれないと思えました」と言っていました。
負けたチームの私が言うのもたいへんおこがましいのですが、今回の北海道の優勝は、色々な方に勇気や夢を与えた優勝だと思います。
部活やチームを運営していく中でも、「あの人たちは強いから、どうがんばっても勝てない」と思いながら取り組むのと、「あの人たちは強いけども、頑張れば何とかなるかもしれない」と思い取り組むのでは結果ややりがいが違ってくると思います。
○勝利の女神は細部に宿る
国体の話が続きますが、今回の負けで私自身反省すべきところ、未熟だったところが沢山ありました。
帰りの新幹線でずーっと振り返ったり、試合動画を見返したのですが、ゲーム内の良かった点・悪かった点はもちろんありますし、選手自身も整理していると思います。
私自身の中で最終日に抜かしていたことがありました。今思えば驕りだったのかもしれません。
最終日の練習で、和歌山・広島・北海道・宮崎と並んで練習をしていたのですが、私は必ず自分たちのチームはもちろん、対戦選手もチェックするようにしています。
まず、広島チームは声も出てとても雰囲気がよく、各選手も良い状態で仕上がっていました。準決勝で当たる和歌山の選手もチェックし、これは和歌山と良い勝負が出来ると確信し、決勝で当たるかもしれない宮崎・北海道側のチェックを行ったのですが、「北海道の選手は緊張してか元気があまりないな」と全体の雰囲気だけを見て、各選手のチェックを怠り、宮崎県の選手ばかり見ていました。ここにひとつの落とし穴がありました。
和歌山との接戦を制し、決勝進出が決まった時、宮崎と北海道はファイナル、ファイナルの激戦の最中でした。宮崎有利かと思われた準決勝をものすごい粘りと勢いで北海道が勝利し、決勝に上がってきました。
北海道のシングルス、大塚選手の試合は数G見ることが出来たものの、ダブルスペアの情報が私の中で全くなかったのです。
試合で勝つためには大まかに3つのポイントがあります。(当然これだけではない)
①自分のプレーに徹する
②相手の弱点を突く
③相手の長所をたたく
北海道戦に限って言えば、「北海道はものすごい勢いだから、受けずに向かっていこう。自分たちのプレーをしっかりやろう」と②と③が抜け、①のことしか言えなかったのです。
結果はご存知のとおり。私が抜かりなくやっておけば優勝できたという保証はないのですが、自分の中で反省のひとつとして大きく残りました。
実は、9月にチームミーティングで
「勝利の女神は細部に宿る。まぁこれぐらいでいいやと思わずに、国体・天皇杯・アジア選手権に向けて、ひとつひとつやり残しの無いようにキッチリやっていこう」と選手に伝えていました。恥ずかしながら、自分自身が「なすべきことをなして」いなかったのです。
自分で言った言葉が、自分に返ってきて、身に染みました。
このような点もそうですが、練習の中でのこだわり、前述したトレーニング・アップの重要性、ひとつひとつの小事が大事を生むことにつながるということを決して忘れてはいけません。
「勝利の女神は細部に宿る」のです・・・
それでは次回にお会いしましょう!