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(2/3)【Deep技術論】「後衛が打ってから動いて取る前衛技術」~西田氏インタビュー

<<前回(1/2) の続き
「相手後衛が打ってから動いて取れれば負けないんですよ。」

西田ジュンジ氏(自称24)の発言から始まった本インタビュー。続きをお送りする。


<前回のまとめ>

高校時代、相手後衛が打ってから動いて取ることが目標だった

毎日2時間の「遠距離コースボレー」で[1.5]スタートのステップを特訓

考え方のプロセスを学んで欲しい


[ソ]: 前回は、「遠距離コースボレー」が通常のコースボレーと同じタイミングでスタートして取れるようになった話しまで伺ったね。その成果はどうだったの?

[西]: かなりありました。他の高校の前衛よりもかなり遠いボレーを、圧倒的な練習量でやってきたんです。気持ち的にもフィジカル的にも、負ける気はしませんでしたね。北信越ではかなり勝たせてもらいました。組んだ後衛もよかったですけど(笑)。

<最近の西田ジュンジ氏。圧倒的なフィジカルは健在だ>
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[ソ]: いやぁ、すごいね。ソフトテニス界のナガトモって呼んでいい?

[西]: やめてくださいよ!

[ソ]: だって・・・背が小さいのにガチで体鍛えてあって、圧倒的なフィジカルの強さで結果を残す。性格が気さくってのも似てるね。あ、あと、同じ明治大だ!

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[西]: 僕なんてまだまだです。本物のナガトモさんに失礼ですよ!笑


[ソ]: 話はもどります。[図2]の下の方に書いてある後半部分を教えてもらえるかな?


[図2]
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[西]: ここからは考え方の部分で、大事なところ。まず、理想の前衛とは「こっちが何もしていないのに点がとれる=相手が気にして勝手にミスる」前衛です。では、相手が気にするポジショニングとは何か。

[ソ]: 基礎的なポジショニングは、このBlogやソフオンを見る方は知っている前提で話していいよ。

[西]: ポジションの応用編として大事なのは、「このポジションにいたら何かありそう」と相手後衛に思わせること。その”布石(フセキ)”をいくつ打っておけるか。試合の前半~中盤で意識して欲しいことですね。その”何かありそうフセキ”の1つが、[1.5]のスタートステップで、かなり遠くから取りにいくプレーなんです。後衛はかなりビビりますよね。「この距離感で取られるのか」と。

[ソ]: なるほど。その”フセキ”のバリエーションはどれくらいあったらよい?

[西]: 多いに越したことはないですね。意外性のあるプレーは最低3種類は持っておきたいところです。「相手後衛が打ってから取る」というのは、正直、高校や大学・社会人の本当のトップレベルでは通じない。テンポとスピードが半端ないのですし、どうしてもスタート時の「行きますよ」という感じが、ばれる。しかし、それを目指して厳しい訓練をし、習得した技術は大きかった。

[ソ]: 相手との駆け引きにつかえると。

[西]: まさにそうですね。この技術によって、

 後衛に精神的なダメージを与えることができる術が身についた

  取り方のバリエーション(=引き出し)が増えた

といえますね。



[ソ]: セリエAでも戦えると(笑)。